柴田精一さんは和紙にアクリル絵具を塗った自作の色紙を切り出し、重ねた切紙を“擬人化”する「紋切重(もんきりがさね)」シリーズを制作、現在KAVCに展示中です。
その「紋切重」を参加者と一緒に制作しました。
参加者が切り出したすべての切紙を混ぜ合わせ、選び直して4〜5種を重ねます。
完成した「紋切重」を、どの十二支に見えてくるか話し合い、ひとつひとつを干支に見立てて、展覧会場に展示しました。
それぞれが切り出した切紙はそれぞれの個性が出たものでしたが、それを混ぜ合わせることによって一度その個性は失われ、再び重ねられた切紙は「干支」に個性づけられる。何かの形を作ることを目指すのではなく、偶然に出来上がったものを何かに例えていく。
柴田さんの制作コンセプトに沿って行うこのワークショップは作家の制作過程もかいま見ることができ、意義のある時間となりました。
示し合わせずに作り出したものが、うまく12通りの個性を発していて、最後には本当にその干支に見えてくるから不思議です。
作品は会期中展覧会場に展示されています。
さらに会場ではワークショップの様子をスライドで観ることができます。
ぜひ、この十二支たちに会いにきて下さい。